EMATとは
EMATとは、電磁場を通じて金属に非接触で超音波の送受信を行う方法です。
超音波は測定物中で発生されます。電磁結合で超音波信号の授受を行います。
EMATは被測定物と非接触のため、水や油を必要とせず、連続測定・検査、高温検査などに有効です。
このため、パイプラインなどの長手パイプ、ピグ、高温検査に応用できます。
最新のEMAT
EMATは20年以上前から知られていましたが、これまでは巻き線コイルを使用していました。しかし、エネルギーの変換
効率が悪いため感度が不足し、厚さ測定には使用できるものの、探傷には十分な感度が得られませんでした。
最新のEMATは大型の巻き線コイルがフィルムパターンに代わり、永久磁石で磁場をコントロールするためプローブが大変小
型になりました。本体もさほどパワーを必要としないため、小型化されています。
これまでと最も異なる点は、パソコンコントロールと自在なコイル設計から様々なモードの波が使用できるようになった点で
す。特に、板厚の中を表面に接触せずに伝搬するガイドウェーブはEMATの非接触、電子コントロール特性のメリットを遺
憾なく利用したモードです。中でも、トルクウェーブはパイプの長手方向に伝搬させると、100m間での距離を一瞬に検査
することができますので、埋設管、被覆付き管、ワイヤー等の長ものの端部(片側)から検査するのに有効です。
Innerspec Technologies(※)は、EMAT用のポータブル システムからラボシステム、ハイパワーまで豊富に機種を取り揃えています。
(※)Innerspec Technologies社は、20年以上にわたりEMAT専門にカスタム仕様のフィールド検査装置、インライン自動装置を手がけ、22カ国に納入し、取得した関連特許も56に至りました。このたびtemate® PowerBox H の完成に伴い装置の標準化を完了し、幅広く販売を手がけていくことになりました。